第86回フィギュアスケート全日本選手権に行ってきました<男子編>

フィギュアスケート全日本選手権が終了し、平昌五輪の代表選手が発表されました。
今回は様々な要因から誰が選ばれるか分からない状況でしたね。
特に女子は2枠を誰が掴み取るか全く分からないと言われていたほど。
そんな中、今回は22日の男子ショートプログラムを観戦に行ってきました。
その模様を余すことなく徹底解説していきたいと思います。
全日本選手権男子シングルの結果を振り返り
ショートプログラム得点
活躍が期待されていたトップ選手が上位を占めました。
全体的に表現力豊かな選手が増えてきているので見ていて楽しいですね。ジュニアの選手でもスピンやステップでレベル4を獲得する選手が現れています。
トップ選手は4回転ジャンプの嵐。もはや4回転は男子の国際試合出場において、必須条件となりつつあります。
日本のフィギュアレベルがどんどん底上げされていますね…。
全体的に演技中の転倒は少なく、リンクの状態も良かったようです。
*上位24人までがフリースケーティングに進出出来ます。
PL. | 選手名 | 合計点 | 技術店 | 演技構成点 |
1 | 宇野昌磨 | 96.83 | 50.84 | 45.99 |
2 | 田中刑事 | 91.34 | 48.74 | 42.60 |
3 | 無良崇人 | 85.53 | 44.71 | 40.82 |
4 | 村上大介 | 80.99 | 41.93 | 39.06 |
5 | 友野一希 | 78.16 | 41.83 | 36.33 |
6 | 佐藤洸彬 | 77.98 | 41.87 | 36.11 |
7 | 須本光希 | 72.93 | 39.21 | 33.72 |
8 | 山本草太 | 72.88 | 35.48 | 37.40 |
9 | 三宅星南 | 68.77 | 36.02 | 32.75 |
10 | 日野龍樹 | 68.22 | 32.81 | 36.41 |
11 | 川原星 | 67.74 | 36.39 | 31.35 |
12 | 鈴木潤 | 66.83 | 33.69 | 33.14 |
13 | 中村優 | 65.75 | 31.09 | 34.66 |
14 | 壷井達也 | 63.35 | 32.32 | 31.03 |
15 | 佐上凌 | 63.05 | 34.62 | 28.43 |
16 | 山田耕新 | 61.01 | 31.70 | 29.31 |
17 | 櫛田一樹 | 60.06 | 30.63 | 29.43 |
18 | 本田太一 | 59.75 | 29.72 | 30.03 |
19 | 梶田健登 | 58.65 | 29.22 | 29.43 |
20 | 佐藤駿 | 57.77 | 30.16 | 27.61 |
21 | 唐川常人 | 56.64 | 28.82 | 28.82 |
22 | 中野耀司 | 56.56 | 29.48 | 28.08 |
23 | 木科雄登 | 56.16 | 25.83 | 31.33 |
24 | 渡邊純也 | 54.01 | 23.90 | 30.11 |
25 | 中野紘輔 | 53.62 | 26.04 | 27.58 |
26 | 鎌田英嗣 | 52.66 | 23.33 | 29.33 |
27 | 時國隼輔 | 51.71 | 25.09 | 26.62 |
28 | 小林建斗 | 51.18 | 24.71 | 27.47 |
29 | 杉中建人 | 43.66 | 20.37 | 24.29 |
フリースケーティング得点
トップ3人は変わらず。
ショート10位と出遅れた日野選手がフリーでノーミスの演技を披露し、フリー4位と巻き返しました。
友野一希選手も追い上げ、日野選手に続くフリー5位です。
PL. | 選手名 | 合計点 | 技術点 | 演技構成点 |
1 | 宇野昌磨 | 186.47 | 94.21 | 93.26 |
2 | 田中刑事 | 175.81 | 87.67 | 88.14 |
3 | 無良崇人 | 172.88 | 88.80 | 84.08 |
4 | 日野龍樹 | 155.39 | 80.97 | 74.42 |
5 | 友野一希 | 153.05 | 77.69 | 75.36 |
6 | 須本光希 | 152.83 | 80.89 | 71.94 |
7 | 村上大介 | 149.96 | 72.68 | 77.28 |
8 | 鈴木潤 | 140.56 | 72.58 | 67.98 |
9 | 佐藤洸彬 | 136.87 | 65.51 | 73.36 |
10 | 山本草太 | 135.39 | 60.97 | 74.42 |
11 | 壷井達也 | 135.36 | 70.62 | 65.74 |
12 | 本田太一 | 133.12 | 72.84 | 60.28 |
13 | 中村優 | 132.41 | 64.91 | 67.50 |
14 | 川原星 | 131.63 | 63.91 | 67.72 |
15 | 三宅星南 | 131.18 | 62.30 | 68.88 |
16 | 佐藤駿 | 127.75 | 70.21 | 57.54 |
17 | 櫛田一樹 | 121.23 | 58.95 | 62.28 |
18 | 木科雄登 | 117.97 | 53.11 | 64.86 |
19 | 山田耕新 | 116.39 | 59.61 | 57.78 |
20 | 梶田健登 | 113.92 | 53.72 | 60.20 |
21 | 唐川常人 | 113.22 | 54.28 | 58.94 |
22 | 中野耀司 | 102.78 | 49.94 | 54.84 |
23 | 渡邊純也 | 99.90 | 41.18 | 59.72 |
24 | 佐上凌 | 91.11 | 38.11 | 54.00 |
全日本注目選手のフリー演技を振り返り
注目選手の演技
宇野昌磨選手(’17 GPF 銀、’16 全日本 金)
4Lo/3A/3Lo/FCSp4/FCCoSp4/StSq4/4F/4T/2A+2T/3A+1Lo+1F/3S+3T/ChSq1/CCoSp4
前年王者の貫禄ある演技でしたね。
得意の4回転フリップでの転倒と3連続コンビネーションのダウングレードが残念でしたが、ほとんどのエレメンツでレベル4を獲得し、見事2連覇。
本人はショートフリー共に、少し納得のいかない表情でしたね。
田中刑事選手(’16 NHK杯 銅、’16 全日本 銀)
4S/4S+REP/3A/CSSp4/StSq2/4T/3A+REP/3F+3T/FCSp3/3Lo/3Lz/ChSq1/CCoSp4
今シーズン一番の良い演技が出来たのではないでしょうか。
ショートフリー共に得点が伸び、初の五輪代表を勝ち取りました。
同じ種類のジャンプを繰り返してしまったことによる減点とトリプルルッツのエッジエラーが惜しかったですね。
無良崇人選手(’15 NHK杯 銅、’16 全日本 銅)
4T/3Lz+3T/3Lo/StSq3/CSSp4/3A+2T/3A/3F+1Lo+2S/FCSp3/3S/3Lz/ChSq1/CCoSp4
4回転トゥーループを1本に絞った確実性重視のプログラムで臨んできました。会場を巻き込む表現力で、文句なしのスタンディングオベーション。
大きなミスはありませんでしたが、冒頭の4回転で手をつきかけてしまい、GOEが伸びませんでした。フリップのエッジエラーが惜しかったですね。
最後の五輪代表へのチャレンジとしては悔しい結果に終わりましたが、やりきった表情をされていました。
個人的注目選手の演技
日野龍樹選手(西日本1位、’16全日本4位)
ショートは緊張からなのか、本来の力を出せず、といった感じでした。
優雅でしなやかな演技は見ていてとても楽しいです。
ぜひ世界の舞台でも活躍していただきたいです。
友野一希選手(西日本2位、’16全日本Jr.優勝)
シニア一年目だそうですが、グランプリシリーズ出場を果たすなど、注目されそうな選手です。
見ていて楽しくなるような演技でした。
今後の活躍に期待です。
村上大介選手(東日本1位、’15/16GPF 6位)
なかなか出場が叶わなかったシーズンでしたが、ここぞとばかりに魅せてくれました。
集大成といった感じですね。
須本光希選手(ジュニア王者)
ジュニアの選手ながら、演技は大人っぽい印象。
トリプルアクセルはまだまだ苦戦中のようで、いきなりシニアに上がる可能性は低いですが、これからが楽しみな選手です。
山本草太選手(西日本5位、’15世界ジュニア銅)
待ってましたとばかりに会場が湧いたのがこの選手。
この日一番の歓声を浴びたのではないでしょうか。
けが明けのため本調子ではないものの、今できるエレメンツでしっかりとまとめてくれました。
今後、彼の活躍を見られると思うと楽しみですね。
男子シングルの平昌五輪代表選考結果は?
宇野昌磨(全日本選手権1位)
田中刑事(全日本選手権2位)
羽生結弦(世界ランキング1位)
全日本選手権優勝時点で宇野昌磨選手の五輪代表が確定。
羽生選手は怪我により欠場したものの、世界ランキング1位他多数の実績により五輪代表内定。
今大会シーズンベストを更新し、準優勝と勢いに乗った田中選手が代表に選抜されました。
世界選手権には宇野選手、田中選手の2名が出場予定です。
羽生選手には一刻も早い怪我の回復を祈るばかりですね。佐藤信夫コーチの仰る通り、四大陸選手権なども無理せず回復に努めていただきたいところです。
フィギュア全日本男子まとめ
フィギュアスケート全日本選手権男子シングルのレベルはどんどん向上しています。
もうジュニアの選手もシニアの選手も見分けがつかなくなってきているくらいです。
先が楽しみな選手やこれから伸びそうな選手も多くいました。それはまた別の記事で紹介をしたいと思います。
お読みいただき有難うございました!
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